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更新日:2023.07.06

【聞こえ総研 Vol.1】耳鳴りに悩む人はどれくらいいる?

【聞こえ総研 Vol.1】耳鳴りに悩む人はどれくらいいる?

【聞こえ総研】ではミミマガジンに寄せられる様々な”聞こえ”に対する疑問や質問を紹介していきます。
聞こえは新たな社会課題となりつつあり、昨今では認知症との関係性について語られることも増えています。
聞こえについて正しく知り、理解を深めて、よりよい生活にしていきましょう。

耳鳴りとは?

耳鳴りとは実際にはなっていない音が鳴っているように聞こえる現象のことを言います。
高齢者や難聴の前兆サインの際に発症すると思われがちですが、昨今では20代や30代の方が悩むケースもよく耳にします。
また耳鳴りは耳鳴(じめい)とも呼ばれることがあります。

関連記事:耳鳴りが起きるメカニズムやその種類、サインとは?

耳鳴りの症状は?体への影響はある?

耳鳴りは自分にしか聞こえない音が聞こえるという症状のため、周囲の人にその存在や症状を伝えることが難しく、耳鳴りにより感じるストレスをなかなか理解してもらうことができません。
辛さを共有できないというのは不安やストレスを感じる原因にもなってしまいます。

そのため、耳鳴りの発症時にはまずは自分自身で正しく理解することが大切です。耳鳴りには病気のサインや症状として現れるものもあり、音や感じる場所によって見分けることができる場合もあります。

耳鳴りの音の種類

耳鳴りは音の種類・感じ方によって隠れている病気がわかるかもしれません。
3種類の耳鳴りの音について解説します。

高音性耳鳴り
音の種類…「ピー」「キーン」
音の感じ方…頭痛を感じるような高い音
代表的な病気のサイン…突発性難聴・脳出血・加齢性難聴など

低音性耳鳴り
音の種類…「ボー」・「ゴー」
音の感じ方…響くような音を感じる低い音
代表的な病気のサイン…メニエール病・耳管開放症など

拍動性耳鳴り
音の種類…「ドクドク」・「ザー」
音の感じ方…頭や耳の奥から感じるような音
代表的な病気のサイン…不整脈・脳梗塞・脳動静脈瘤など

耳鳴りが慢性化していると感じる際は、病気のリスクもあるため、専門医への受診をお勧めします。
特に代表的な病気のサインとして難聴、メニエール病などがあり、若年世代では突発性難聴や騒音性難聴が耳鳴りの症状として隠れていることもあります。

関連記事:脳が耳鳴りを起こす? 頭痛と耳鳴りの危険な関係性
関連記事:最近増加のヘッドホン難聴(騒音性難聴)とは?

耳鳴りに悩む人は意外と多い!?新たな現代病”耳鳴り”

さて、耳鳴りは実際にどれくらいの人が悩んでいるのでしょう?
近年発症する人は増加傾向にあるとも言われる耳鳴り。
みなさんから寄せられた意見を見てみましょう。

3人に1人は定期的に耳鳴りを発症

■あなたは耳鳴りを感じたことがありますか?

20代から40代までの男女300名に調査したところ、約3分の1の方が定期的に耳鳴りを発症していると回答しました。
過去に経験がある方も含めると、耳鳴りを経験したことがある方は、実に約70%にものぼります。
読者の皆さまはどの項目にあてはまるでしょうか?

耳鳴りの発生環境は疲れと外部環境から

■あなたはどのような時に耳鳴りを感じますか?

耳鳴りの発生時の環境は、大きく2つに分かれました。

1.外部環境の変化
気圧の変化や大きな音、また極端に静かな場所など自分ではどうすることもできない置かれた環境の変化によるものでした。
あまり知られていない事実のひとつですが、耳鳴りは静かすぎる環境に身を置くことにより感じやすくなると言われています。
今回の調査でもそのように感じる方も多いことがわかりました。

2.心身の疲労
体や心に不調を感じる場面では多くの方が耳鳴りを感じるようです。
耳鳴りはストレスにより発症するとも考えられており、精神的なストレス以外にも体の疲労や睡眠不足など、心身のストレスが原因となるケースが多いです。
様々な病気を引き起こすストレスですが、耳鳴りもその症状のひとつとして感じる方が増えているのかもしれません。

関連記事:耳鳴りはストレスのサイン?受診の目安と予防法
関連記事:ストレスと突発性難聴は関係ある?仕事への影響についても解説

耳鳴りとストレスの関係

耳鳴りは多くの方が発症・経験していることがわかりましたが、耳鳴りに悩んでいる方々は耳鳴りとどう付き合っているのでしょうか。
耳鳴りによるストレスの感じ方を聞いてみました。

■あなたは耳鳴りによってストレスを感じますか?

かなりストレスを感じると答えた方が18.5%、まあまあストレスを感じるという方が29.3%と合わせると47.8%、約半数の方にとって耳鳴りは日常の中でも強いストレスを感じる不快な症状のようです。

まとめ


耳鳴りは現代では多くの方が悩んでいる症状の一つです。
「すぐに治るから」「耳鳴りくらいで病院へ行くのはちょっと…」と症状を軽く見る人も多いようですが、今回ご紹介したように耳鳴りに病気が潜んでいるケースもあります。
耳鳴りが常態化している方であればあるほど「いつものこと」と見過ごしがちですが、耳鳴りの音の種類や発生する頻度に気にかけてみて、症状に変化がないか、耳鳴り以外の体の症状で気になるところがないか、この機会に一度振り返ってみてはいかがでしょうか?

次回はみんなの耳鳴り後半編。多くの方が悩む耳鳴り。耳鳴りの症状とどのように向き合い、対策しているのでしょうか。耳鳴りに悩むリアルを紹介していきます。

ミミマガジン編集長

大竹 舞

Mai Otake

新潟県出身。保険診療・自由診療の医療機関で接遇・販売を経験したのち、マーケティング部門でオウンドメディアの運用を担当。その際に突発性難聴を発症(現在は完治)。オリーブユニオンに入社後はマーケティング部に所属。自身の難聴経験を活かし、幅広い世代が抱える耳鳴りや難聴の悩みに対して、“わかりやすく、かつ身近な問題として感じてもらえる”をテーマに、ミミマガジンの運用・コラムの執筆にあたる。

大竹 舞

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