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健康と予防

更新日:2023.11.15

3月3日が「耳の日」と言われているのはなぜ?耳が聞こえづらい時の対策も

3月3日が「耳の日」と言われているのはなぜ?耳が聞こえづらい時の対策も

3月3日は「耳の日」とされていまが、なぜそのように言われるようになったのかご存知でしょうか。

この記事では、「耳の日」にはどんな由来があるのかを伝えると共に、耳の日だからこそ知っておきたい、普段から耳を守るための対策も書いていきます。

耳の日とは?

「耳の日」とは、1956年に日本耳鼻咽喉科学会が「難聴と言語障害をもつ人々の悩みを少しでも解決したいという」社会福祉への願いから3月3日に制定しました。
人々が耳に関心を持ち、耳の病気のことだけではなく、日頃から使っている耳への感謝、そして耳の不自由な人々に対する社会的な関心を盛り上げるために制定されました。

日本での取り組み

日本耳鼻咽喉科学会では、耳の日である3月3日に、毎年都道府県ごとに難聴で悩まれている方の相談に乗っています。
さらに、耳の悩みを持っていない一般の方に対しては耳の病気のこと、さらには耳の健康がいかに大切であるかを知っていただくために大学教授による難聴に関する講演会を通じて啓蒙活動を行っています。

世界での取り組み

3月3日の耳の日は、日本だけが耳に対しての関心を寄せているわけではありません。
世界では、3月3日は国際耳の日“World Hearing Day”(ワールド・ヒアリング・デー)という名前で、世界各地で耳に関する啓蒙活動を行っています。

2015年は「Make Listening Safe(安全に聴こう)」をテーマに、そして2020年には「Don’t let hearing loss limit you. Hearing for life!(難聴になる事で、あなたの人生を制限させないように)」というテーマで行われました。
これはWHO(世界保健機関)が行っている取り組みで、毎年テーマを変えて開催しています。

耳の日が3月3日になった理由は?

理由は2つあります。
3月3日が「3(み)月3(み)日」と語呂的に覚えやすいこと。
さらに数字の「3」が耳の形に見えることから、耳の日となりました。

また、3月3日はスコットランド生まれで、世界初の実用的電話の発明者であるグラハム・ベルの誕生日でもあります。
ベルは電話を発明した人として有名ですが、音声学と聾唖教育(重度の聴覚障害を持つ子供を対象とする教育)の第一人者として活躍しました。

3月3日が耳の日という語呂的な意味合いだけでなく、耳に関する研究をしていたベルの誕生日でもあるんです。

【耳の日に確認】普段から気をつけたい、耳を守るためにできることは?

耳の日は、一般の人々が耳に関心を持つようになる事も目的の1つとしてあります。
ここからは、日常生活で使える、耳が聞こえづらいと感じたらぜひ試していただきたい対策を5つ紹介します。

末しょう神経の修復を助けるビタミンB群を摂取する

耳が聞こえづらくても、症状がごく軽く初期の場合はビタミンBを積極的に摂ることで改善することもあります。
特に、ビタミン12は神経細胞の修復を促すもので、これを処方する耳鼻咽喉科もあります。
ビタミンBが多く含まれている代表的な食べ物は以下の通りです。

牡蠣(かき)、あさり、さば、ホタテ、ホッケ、しじみ、アジ、焼き海苔など。

水分をとったりあくびをしたりする

気圧の変化が原因で耳閉感があり、耳が聞こえづらい場合に有効です。
ただ、通常の環境で突然耳が聞こえなくなる場合は効き目はなく、ほかの原因を疑った方が良いでしょう。

耳掃除の頻度を控える

耳掃除を頻繁にすることで、耳あかを耳の中に押し込んでしまうこともあります。
そのことで耳が聞こえづらくなり、難聴を引き起こすケースがあるのです。
あくまでも、耳あかは自然に外へと押し出されるものであることを忘れずに、かゆくなった場合は表面をそっとこする程度にし、それでもダメなら耳鼻咽喉科を受診したほうが良いでしょう。

ストレスを溜めない

ストレスが原因となって引き起こされる難聴があるため、なるべく規則正しい睡眠をとる生活を心がけましょう。
また、仕事などによる精神的ストレスも良くないため、自分にあった解決法で適度にストレスを解消しましょう。

すぐに病院で診察してもらう

何か耳に異変を感じたら、やはりすぐに病院で診察してもらうことが何より大切です。
例えば、突発性難聴になった場合、治療を先延ばしにしてしまうと、突発性難聴の治療の最適な期間を逃してしまうことになります。

耳に異変を感じたとしても、個人ではなかなかその原因を突き止めることはできません。
早期発見、早期治療が重要なものもあるので、耳に異変を感じたらすぐに病院で診察してもらいましょう。

最後に

2018年、世界保健機関(WHO)は、2050年には聴覚障害で苦しむ方が、現在の推計約4億7千万人から9億人に達する可能性があると発表しました。
また、聴覚障害は日本では関係ないと思っているかもしれませんが、日本でも聴覚障害の人が増えつつあります。さらに、聴覚障害に苦しむ方は、2018年の推計値は4億6600万人で、うち3400万人が子供。2015年の3億6千万人に対して1億600万人の増加です。

聴覚障害の原因としては、加齢、または感染症予防のために打った治療剤の副作用、さらには大音量の音楽を長時間聞く事もリスクとしています。
自分には関係ないと思われるかもしれませんが、いつ何が起こるかわかりません。
3月3日、耳の日に、ぜひご自身の耳の健康状態や日頃、耳を大切にしているか、振り返ってみてはいかがでしょうか。

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