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健康と予防

更新日:2023.11.15

メニエール病の症状や治療、予防方法とは?

メニエール病の症状や治療、予防方法とは?

今回は、吐き気がするほどのめまい、耳鳴り、難聴など、日常生活に支障をきたしてしまうこともある「メニエール病」についてご紹介します。
その症状や治療法、対策などを見てみましょう。  

メニエール病の症状とは 

メニエール病とは、ぐるぐると周囲のものが回転するようなめまいや、ふわふわと体が浮くような浮動性のめまい、吐き気、難聴、耳鳴り、耳の閉塞感をうったえる症状で、再発を繰り返すものです。

発作的なめまいにおそわれ、それが起こる頻度は、数分、数時間、週に1度、年に1度など人によって異なります。
発作を繰りかえすことで耳鳴りが慢性化してしまったり、難聴が進行してしまったり、また、平衡感覚の乱れが定着してしまったりと、完治するのが難しくなる恐れもあります。

そのため、一度症状が出た時点で、すぐに耳鼻咽喉科に相談することが大切です。

年齢は関係ある?

30~50歳代の働く世代に多いといわれており、仕事や多忙によるストレス、疲れ、睡眠不足などが引き金になるケースが報告されています。
一方、高齢者には少ないという特徴があります。

こんな症状はメニエール病かもしれません

・突然起こる回転性のめまいが10分〜数時間続く
・何度も同じような症状を繰り返す(再発する)
・発作前や発作中に耳閉感や圧迫感がある
・難聴が同時に起きる(低音が聞き取りにくくなったり、音が響いて聞こえる)
・「キーン」という耳鳴りがめまいと同時に起きる

メニエール病の原因は?

耳の構造は大きく分けて「外耳」「内耳」「中耳」と分かれていますが、その「内耳」を満たしている内リンパ液が過剰にたまり、水ぶくれを起こしてしまうこと(=内リンパ水腫)が原因と言われています。

また、内リンパ液の水腫の内圧が高まると、内リンパ液と外リンパ液の間を区切る膜が破れてしまい、内リンパ液と外リンパ液が混ざりあってしまうことでめまいが起きると考えられています。
リンパ液は健康な方の「内耳」にも入っており、この液体は分泌と再吸収を繰り返しながら、絶えず一定量に保たれています。

しかし、この液体の量が過剰になると、「水ぶくれ」が引き起こされてしまうのです。
現在のところ、リンパ液が増える原因には、ストレス、睡眠不足などが関係していると言われていますが、まだ解明されていないことが多いようです。

メニエール病かどうかを知る検査とは?

メニエール病は、繰り返す病気なので、一度めまいや難聴、耳鳴りの症状が起きただけでは判断されにくいことがあります。
一度症状が出たら、もちろん耳鼻咽喉科へ行く必要がありますが、繰り返す場合はメニエール病を疑い、十分な問診を受けることになります。

必要とされる検査

・目の平衡機能検査:目の動き(眼振)の状態を確認する
・身体の平衡機能検査:直立検査・足踏み検査など
聴力検査:自覚症状のない難聴がある場合もあるため、中低音の聴力を確認する
グリセロール検査:利尿薬を服用して聴力が改善するかどうかを確かめる
蝸電図検査:耳の中に電極を置き、音に対する内耳の反応を検査する

メニエール病にかかったら気をつけたいこと

めまいの発作が起きたら、まず安全な場所で休みましょう。
転倒しないように近くの座れる場所へ移動するか、動けない場合はゆっくりしゃがみます。
少し落ち着いたら、静かな暗い環境で横になって安静にします。
暗い環境がないときは、周囲の安全を確保しながら、目を閉じて楽な姿勢を取りましょう。

発作が起こると誰でも不安を感じるものですが、まずは焦らず落ち着いて身の安全を確保しながら時間を取って休みましょう。
治療としては薬物療法で発作を鎮めることが行われますが、発作を防ぐためにストレスを溜めない生活習慣も大切です。
心と体のストレスを解消するために、十分な休養や適度な運動が勧められたり、カウンセリングなどの治療が行われたりすることもあります。

メニエール病は予防できる?

メニエール病を予防するために、普段からできることを実践してみましょう。

過労や睡眠不足を避け、疲れを溜めないようにする
気晴らしになる趣味や運動をして、ストレスをためないような生活習慣を心がける
塩分(ナトリウム)、お酒・たばこ・カフェインは控える

そのほかにもこまめな水分補給を勧められることもありますが、心臓や腎臓に疾患のある人は主治医と相談しましょう

まとめ

メニエール病は付き合い方さえ分かって対処していけば、いつか改善できる可能性もあります。
また、普段からストレスをためていたら、メニエール病を予防するためにできることを実践してみることも大切です。
心と体の健康のため、できることから対策を行ってみましょう。

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