耳が聞こえづらくなったとき、その問題を解決する手段として思い浮かぶのが、集音器や補聴器。しかし、集音器と補聴器の違いを知らずに購入しようとすると、期待はずれとなってしまう可能性もあります。この記事では、集音器と補聴器の違いと、それぞれの製品がどのように聞こえを改善するのかについてご紹介します。
「聞こえづらい」シチュエーションとは?
耳の聞こえずらさに悩んでいる方は、「集音器や補聴器をつければよくなるのでは?」と感じる方も少なくありません。しかし、聞こえづらさのケースによっては、期待した効果が得られない場合もあります。
<聞こえづらい症状の例>
- いつもの音量でもテレビの音が聞こえづらかったり、会話をしているときに相手の声が聞こえづらく、何度も聞き返してしまう
- 街頭などで雑音のなか会話をしているときや、複数人が同時に話をしているときの会話が聞こえづらい
- 耳鳴りが止まず、相手の会話なども聞こえづらい
- 耳閉感が続いていたり、周囲の音が頭の中で響く感じがする
集音器は周囲の音を全て集めて大きくする機能を持つものなので、「1」のようなケースで利用している人が多いようです。一方、「2」〜「4」のようなケースは補聴器の装着で効果を感じられる場合もあるようですが、購入の前には耳鼻咽喉科の医師の診断を受けることが推奨されます。
「集音器」は周囲の音を大きくする電子機器
集音器とは、内部にマイクが搭載されており、そこを通して周りの音を集め、大きくした音を耳に届けるものです。周囲の音をすべて大きくすることで、日常生活を送るうえで聴力が低下した人の聞こえにくさを緩和してくれるのです。ただ、すべての音を大きくするということは、大きな音がさらに大きく聞こえてしまうことに。聞こえる音と聞こえづらい音との選別がなされないため、集音器は難聴を患っている人には一般的におすすめされません。 集音器は、テレビの音が聞こえづらかったり、相手の会話が聞こえづらかったりする時などに使用されます。例えば、テレビの音が小さく感じて音量を上げてしまい、家族に「音が大きすぎる」などと指摘されるケースで、集音器を使うと、テレビの音が自分にだけ充分な大きさで聞こえ、家族に迷惑をかけずに済んだ、という声もあります。日常生活の必要な場面でサッと使える手軽さに加え、さらにインターネットや家電量販店などで、医師の診断書がなくても購入することができます。 一方、上記の「2」〜「4」に挙げたような「聞こえづらさ」を抱えているケースでは、集音器の使用は医師との相談が必要になります。それは、集音器では自分の「聞こえ」に合った微調整ができないため、「大きい音もさらに大きく耳に届ける」といった集音器を使うことによって、難聴の症状がより進行してしまうことにもなるからです。 また、集音器と補聴器は違いが分かりづらいため、集音器を補聴器と誤解して購入してしまう人もいるようです。集音器は内蔵のマイクで音を大きくして耳に届けるものに対し、補聴器はマイク、アンプ、レシーバーと高性能な機能を凝縮して搭載しているなど、その構造からも大きな違いが見られます。それゆえ、補聴器は片耳につき平均10万以上と高価であるのに対し、集音器は1万円前後から購入できるなど値段にも大きな違いがあります。 また、補聴器はその構造がより精密であることに触れましたが、本体が大変小さいにも関わらず、中にマイク、アンプ、レシーバーが入っており、音を電気信号に変えたり、増幅させたりしながら設定された通りに音を届けるという緻密な機能を搭載しています。そのため、どうしても高価になるものの、難聴の人の生活をしっかりサポートしてくれる強い味方でもあるのです。
「補聴器」は聞こえの課題を解決する医療機器
補聴器は集音器と異なり、耳鼻咽喉科の医師の診断を受け、専門店で購入するものです。補聴器は専門家による調整を必要とする「医療機器」であり、集音器のように、インターネットや家電量販店で購入できるものではありません。 難聴になると、人との会話や電話・インターホンの音、また、外出先での車やバイクの音などが聞こえづらくなります。このような場合に日常生活を支障なく送るためにも、その人にあった音の出力を調整できるのが補聴器は欠かせません。さらに、騒音や衝撃音などの大きな音を、それ以上大きく耳に届けないように制御する機能も備えています。
補聴器と集音器、装着の注意点は
補聴器や集音器を購入しても、「合わない」と思ってすぐに装着をやめてしまう人は少なくありません。「音がうるさくてやめてしまった」「聞きたい音が大きくならない」と感じる方もいるようです。補聴器も集音器も、つければ元の聴力が100%元に戻るという性質のものではありません。聞こえない状態になれてしまった脳に、補聴器や集音器をつけて音を届けてると、脳は音が大きくてうるさいと感じてしまうケースもあります。補聴器に慣れるまでに3ヶ月かかった、というアンケート結果もあります。根気強く装着を続けて、脳に聞こえのトレーニングを実施することが、活用の秘訣です。
新世代の聴覚サポートイヤホン「Olive Smart Ear」という第3の選択肢
最近では、すべての音を一律に大きくする集音器をより進化させた形の集音器も発売されています。Olive Smart Earは、周波数ごとの調整が可能で、使用シーンに合わせてモードを切り替えることのできる機能も備えています。また、補聴器のように耳鼻咽喉科医の診断が必要なく、価格も手が届く範囲に抑えられていることが人気のポイントです。
聞こえの環境モード選択
会話の時、テレビを見る時など、シーンに応じて音を聞こえやすくできるモード選択機能を搭載。必要に応じてアプリのボタンを選択するだけで、シチュエーションに応じた設定が反映されます。
雑音除去システム
ガヤガヤとした雑音の中でも人の会話が聞こえやすいよう、雑音を抑える機能です。
音楽を聴ける・電話に出れる
スマホアプリと連動させれば、音楽を聴いたり、スマートフォンにかかってきた電話に出ることができます。
音量も手元で簡単操作
アプリ画面から音量ボリュームを調整することも可能。10段階の調整が可能です。
まとめ
聞こえづらさを感じたら、「まだなんとか聞こえるから」と我慢せず耳鼻咽喉科の医師の診断を受けましょう。補聴器や集音器は機能や価格も様々です。事前にリサーチしておくことで、自分にぴったりな聴覚サポート機器を選びましょう。Olive Smart Earは従来の集音器にとどまらない、充実の機能を備えた集音器として、おすすめの選択肢です。